ユミと初めて出会ったのは11月最初の頃のこと。
それから約2ヶ月の間、2人は急速に仲良くなっていきました。
今はお互いを愛おしく感じ、お互いを思い合えるようになっています。
最初の頃は、そんなことになるなんてまったく予想していなかったのに。
ユミは予定通りに帰省しました。
メールのやり取りだけは、スローペースで続けています。
年の瀬ということもあり、僕からこんなメールを送りました。
ふとこの1年を振り返ってみると。。。
年末になって、ユミと出会うことができたこと。
これが僕にとっては今年最大級の幸せな出来事でした!
年が明けたら絶対にデートしようね!
ありきたりだけど、これが僕の率直な思いでした。
無事に帰省が済んだユミから返事がありました。
まずは両親に元気な顔を見せて目的は1つ達成しました。
デートなんてずっとしてないからよく分からないや(笑)
いつかユーちゃんと温泉旅行に行けたらなあ、と妄想してます。
何だかメールの言葉の1つ1つが可愛いなぁって思ってしまいます。
ユミには姉がいるのですが、その姉も性質は違うけど神経性疾患なのです。
お姉さんにとって、よき理解者がいるというのは心強いこと。
許容範囲内で自身が無理をし過ぎないようにね。
風邪をひいて帰らないように、持って帰るのは元気な笑顔だけ!
ユミの病気は「頑張れ!」とかあまり言わない方がいい病気です。
だから、僕から伝える言葉にはある程度の気遣いが必要です。
そんな僕の気持ちを、ユミ自身もよくわかっています。
うん、その通りだね。でも正直自信がない。
離れててもゆあをギュッと抱き締めていてね。
あなたの愛情が私の支えになります。
こんなやり取りをしながら、年を越していったのです。
例年にはない、本当に心温かくなる年越しでした。
この日は、ユミも僕も仕事納めの日でした。
ラストの時間を狙って予約を入れました。
お店で彼女と対面するとき、必ずお店の人が介在します。
だから、顔を合わせる瞬間はあくまでも僕はお客として振舞います。
ユミもまた、風俗嬢として振舞います。
しかし、お店を出たら僕たちは普通の恋人同士です。
前回逢ったときから、もうお店としてのサービスは受けなくなりました。
本当に恋人同士がホテルで過ごすような感じなんだと思います。
というか、僕たちは紛れもない恋人同士なんですけどね。
ただ、風俗店を介在していることを除けば。。。
ユミと過ごす時間は、本当に心身ともに癒されます。
彼女の笑顔を見ているだけで、あとは何もいらないって気持ちになります。
肌の触れ合いも心地いいのですが、心の触れ合いはもっといいのです。
一緒にいるだけで、こんなに心温かくなるものなんですね。
僕は、ユミがお店をあがるまで外の喫茶店で待つことにしました。
年内最後の出勤だったので、バタバタと忙しいようでしたが。。。
一緒にちょっとだけお酒を飲みに行こうって話しをしたのです。
初めて、ユミと仕事でない場所で逢いました。
仕事帰りなので、微妙に仕事が入っているのかも知れませんが。。。
普段着のユミはどちらかというと地味な感じです。
お店では派手な雰囲気を演出しているのでしょう。
僕にとっては、いつもと違った新鮮味を感じていました。
もう時間が遅かったので、バーで1杯だけ乾杯してお酒を飲みました。
些細な雑談だったけど、僕にとっては本当に幸せな時間でした。
お店では吸わないのですが、ユミは初めて僕の前で煙草を吸いました。
僕自身は非喫煙者だけど、ユミが喫煙することは特に気にしていません。
ストレスを発散させる数少ない手段だと思っていますから。
止めることがストレスになるなら、止めない方がいいと思うのです。
帰りの電車もずっと一緒でした。
ユミと僕は同じ路線の違う駅で下車するのです。
電車に乗っている間も、ずっと手を繋いでいました。
僕が先に下車するのですが、電車が行くまで見送りました。
下車前に「よいお年を」というありきたりの言葉を交わしました。
ユミは年末年始に故郷へと帰省します。
しばらくは距離が離れますが、気持ちはいつも通じ合っていることを信じて。
僕は何とか彼女の病気を理解するため、色々と自分なりに調べました。
神経性疾患は、一般の人にとってなかなか理解し難い病気です。
少しでもユミの苦しみや辛さを理解してあげたい。
ただその気持ちだけで、僕なりの努力をしていたのです。
でも、僕は安易な考えで少しだけユミの心を傷付けてしまいました。
これもまたメールのやり取りでのことですが。。。
病気も自分の一部と考え、もっと自分自身を好きになって欲しい。
病気に勝たなくても、負けなければきっとそれでいいんだと思うよ。
こんなこと、ユミ自身がよく理解していることだよね。
僕にはまだ本当のユミの気持ちが理解できていなかったのです。
ユミからは、こんな手厳しい返事がきました。
そうです、私が一番わかってます。
だから病気のことにうんちくを言われるとちょっとカチンとくる。
だってどれだけ泣いて苦しんで、絶望を味わったか。
風俗の仕事「出勤したくないなあ」と思っても必死で出勤する。
自分のために、生活と夢のために。
僕の心はかなり動揺しました。
でも、それだけユミが僕と真っ直ぐ向き合おうとしてくれているのだと。
そう考えると、僕も安易な気持ちではいられない、そう思いました。
一瞬僕を突き放そうとしているのかな?と思ってしまいました。
でも今は少しずつだけど、ユミのことを知っていきたい。
ユミを笑顔にしてあげる、それが僕のしてあげられることだよね。
ただ、もし僕の存在が心の重荷に感じるようになったら遠慮なく言ってください。
ユミが幸せになるため、必要なら潔く身を引く覚悟はしています。
最後の2行は、僕なりにかなりの覚悟をして書いた文章です。
僕のユミに対する使命は、ユミの心の支えになることだと自覚していました。
そして、いつかユミを託すことのできる男性が現われたら。。。
そのときは、僕の姿を消さなければならない、そう思ったのです。
ユミはこれを僕らしいメールとして受け止めてくれました。
これ以降のメールのやり取りは終始和やかな感じでした。
ユミのことを理解しようとするだけでは駄目なんですね。
病気のことはユミが一番触れて欲しくないところでもあるのです。
この話題に触れることの難しさを再認識した次第です。
それと同時に、ユミのことをより深く理解できたともいえるでしょう。
ユミとは頻繁にメールのやり取りをしています。
まだお互いのことは知らないことが多いということもあるでしょう。
ただ、お互いに強く魅かれあっていることには間違いないと思います。
僕はユミに「キミは僕の大切な人」と明確に伝えました。
ユミの神経性疾患については少しずつ理解していきたいということも。
2人はまだ知り合って間もなく、付き合い始めたばかりなのです。
こういうコミュニケーションはとても大切なんだと思います。
ユミは僕が既婚であることを一番の制約と考えています。
それは当然のこと、でもどうにもならないことでもあります。
メールで送ってきたこの文章がすべてを物語っています。
私はあなたへの恋心を理性で抑えています。
理由はただ1つ、あなたが既婚だから。
人を好きになる事は素敵なことよ、不倫であっても。
でも・・・辛い、切ない。この気持ちをどうしたらいいか模索中。
痛いところだけど、ユミの言い分はもっともな話しです。
僕が既婚でなければ、ユミは迷わず僕の許へ飛び込んできたのでしょう。
ユミの気持ちを惑わせてしまった僕に罪があるのです。
これに対して、僕からはこう返しました。
言葉のすり替えだけど僕は「不倫」じゃなく「恋愛」だと思っているよ。
単なる遊びのつもりはなく、ちゃんと向き合いたいって思っているから。
それでも「恋愛」の最終到達点には辿り着けないのかも知れないけど。
今はそういうことも含めて、二人で模索していきたいと思ってます。
ユミはもう1年半以上恋愛から遠ざかっていたそうです。
でも、僕と出会ったことで自分自身の感情に驚いているようです。
結局ユミも不倫じゃなく恋なんだという認識を持つようになり始めています。
好きになった人がそうだっただけ、ということですから。
これから2人でどう向き合っていけばいいのか。
難しいことだと思うけど、僕の気持ちはとても晴れやかです。
メールによって、2人の親密度は急上昇していきました。
でも、これはお互いに望んでいたことだったのかも知れません。
前回に逢ってから僅か5日後のこと。
この短い期間でお互いの気持ちは恐らく固まりつつあったのでしょう。
始めて、メールで事前通知してから逢いに行きました。
ユミは一緒に食事できない代わりに、何か差し入れを持ってくるようです。
僕はユミのために、美味しそうなスイーツを気合入れて選んで持参しました。
これまで書いていませんでしたが、このお店はラブホテルを利用します。
ですから、2人が一緒にいるときは誰も邪魔が入らないのです。
部屋に入ってすぐ、僕は自然にユミを抱きしめていました。
ユミは僕に寄り添ってくれていました。
「逢いたかったよ」「私も」
自然にこんな言葉が出ていました。
それからの2人は、本当の恋人同士になっていました。
ユミと向き合ったとき、僕は「心から好きだ」と告げました。
言わなくてもわかっていただろうけど、どうしても言いたかったのです。
ユミは「ありがとう、私も」と言ってくれました。
その後、2人は自然に結ばれました。
お互いの強く深い愛で、本当に自然にそうなったのだと思います。
心から幸せを感じていました。
ユミからの差し入れは、お手製のお弁当でした。
僕のために作ってくれた、その事実だけで僕の幸せはもうピークでした。
僕に対する思い、そういったものが深く感じられました。
なお、ユミは僕が既婚であることを知っています。
僕は包み隠さず、そういうことはちゃんと告げています。
こうして、僕たち2人の恋愛関係が始まったのです。
僕がメールアドレス交換をしたのには理由があります。
事前に出勤日を知りたいこと、逢った後のお礼を伝えたいことです。
それに、お菓子など持参するときの事前調査もできますからね。
胃腸などの調子が悪いときに、そういうものを持参しても困るでしょうから。
メールは事務的ではなく、お互いに親しみを込めた内容を送り合いました。
その中で、僕は今度逢いに行くとき一緒に食事でもどう?と申し入れました。
その日のラストなら、お店が終わった後に行けたらと思ったのです。
これっていわゆる「店外デート」なのですが、下心はまったくナシです。
本当にただ一緒にいたいなぁって素直に思っただけのことです。
ところが、意に反して彼女からは強いお断りのメールが届いたのです。
明確に「無理です」というお断りの文章でした。
ただ、その理由は彼女が神経性疾患を持っているという事実からでした。
断られたことよりも、その事実の方が僕にとっては驚きでした。
彼女はこれまでいつも僕に最高の笑顔をプレゼントしてくれていました。
最初の頃は作り笑顔だったのかも知れません。
でも、前回に逢ったときは本当にごく自然な笑顔を見せてくれていました。
今まで知る由もなかったこの事実。。。
しかし、このことで僕は益々彼女に対して深い愛情を抱くようになりました。
それは同情の気持ちからではなく、彼女の健気な努力に対してです。
自分の状態を押して懸命に頑張っているユミの姿を見守りたい。
彼女を深い愛情で包んであげたい、そう思い始めたのです。
ユミからも「あなたに惚れちゃいそうです」なんて可愛いことを書いてきます。
お互いの存在を強く意識し始めているようです。
今度逢うときは彼女をいっぱい優しさで包んであげよう。
そして、彼女の心を温かく癒してあげよう、そう強く思いました。
やっと時間ができたので、ユミのところへ逢いに行きました。
普通、風俗店に行く場合は「遊びに行く」と表現することが多いでしょう。
でも、僕の感覚では「逢いに行く」という感覚なのです。
今回は、前回から3週間足らずのブランクがありました。
これまでの頻度からすると、割りと間が空いた方です。
だから、気持ち的には久し振りというような感覚でした。
いつも彼女と逢うとき、90分のコースを選択していました。
この日はゆっくり過ごしたくて、120分のコースを選択しました。
この微妙な違いが、僕の心に変化をもたらしたような気がします。
この日ユミと対面したとき、僕の心にちょっと締め付けられる感覚が。。。
ユミはいつも、僕に最高の笑顔を見せてくれます。
少なからずこのとき、僕は彼女への恋心を抱いてしまったようです。
胸が締め付けられる感覚、それは苦しくなくとても心地いいものでした。
彼女と2人きりになったとき、何ともいえない愛しさが込み上げました。
今までお店で逢ったときとは少し違う感覚。。。
これって、もしかしたら恋?
しかし、僕はユミを好きになってはいけない女性と認識していました。
ユミにとって、僕は単なるお客さんでなければならないと思っていたから。
特別な感情を持っても、僕自身が傷付くだけだと思っていました。
それに、ユミを困らせることにもなるとわかっていました。
だから、この気持ちを懸命に押し留めようとしました。
この日は、本来のサービスをあまり受けませんでした。
むしろ、会話やスキンシップの時間を多く取りたかったからです。
ユミは嫌がることなく、この流れに応じてくれました。
会話の中で「前向きに生きること」の大切さを語りました。
僕は過去に大きな病気をしたことがあり、そのときからの根本思想です。
後悔しない人生、無意味に過ごさず何か目標を持つこと。
そんな感じの言葉をユミに贈ったように思います。
この日、勇気を振り絞ってメールアドレス交換を申し入れました。
ユミは素直に受け入れてくれました。
まだ営業なのかな?という気持ちではありましたが。。。
それと同時に、2人の本名(下だけ)をお互いに告げました。
この日を境にして、2人の仲は急接近していったのです。
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